お子さまの成長を見守るとき、「身長」や「体重」を気にされる親御さまは多いと思います。実は、歯にも“身長”のように成長のリズムがあることをご存じでしょうか?
小児歯科では、この歯の成長を正しく理解することが、お子さまの健康な歯並びや噛み合わせを守るためにとても大切です。今回は、乳歯から永久歯にかけての“歯の身長”について、親御さまにわかりやすく解説いたします。
歯の“身長”とは?

歯の“身長”とは、簡単に言えば「歯の大きさや生え方の進み具合」のことです。
歯はただ歯ぐきから出てくるのではなく、顎の骨の中で少しずつ成長し、時期が来ると顔を出します。このスピードやタイミングを知ることで、将来的な歯並びやかみ合わせのトラブルを予防しやすくなります。
乳歯の成長と身長

乳歯は生後6か月頃から順に生え始め、3歳前後までに20本そろいます。
乳歯の特徴は以下の通りです。
成長のスピードには個人差がある
1歳を過ぎても歯が生えていないお子さまもいれば、早く生え始めるお子さまもいます。成長の幅は大きいため、焦らなくても大丈夫です。
乳歯は永久歯の“土台”
乳歯がきれいに並ぶことで、将来生えてくる永久歯のスペースが確保されます。乳歯が早く抜けすぎたり、長く残りすぎたりすると、永久歯が正しい位置に生えにくくなります。
チェックしたい“身長”のサイン
歯の高さが左右で大きく違う、歯ぐきの中で生えてこない様子があるなどは、早めに小児歯科で相談しましょう。
永久歯の成長と身長

永久歯は6歳頃から乳歯を押し出すように生え始め、12歳前後までにほとんどの歯がそろいます。
永久歯の成長の特徴は次の通りです。
生える順番とタイミングが大切
通常は前歯から奥歯に向かって順に生えます。順番が大きくずれると、かみ合わせに影響することがあります。
歯の大きさと顎の成長のバランス
永久歯は乳歯より大きいため、顎の成長が追いつかないと歯並びが凸凹になってしまいます。
乳歯の“抜け時期”を見逃さない
乳歯が残りすぎても早く抜けすぎても、永久歯の位置がずれてしまうことがあります。定期的な検診で確認することが大切です。
歯の“身長”をチェックする方法

親御さまが日常生活で確認できるポイントは次の通りです。
乳歯・永久歯の生え方を観察
左右差や生える順番に大きな違いがないか確認します。
歯ぐきの状態を観察
赤く腫れている、膨らんでいる、白いものが見えないかなどをチェックします。
定期的に小児歯科を受診
定期検診で、歯の生え方や顎の成長を専門家に確認してもらうことが大切です。
歯の“身長”を守るための生活習慣

正しい歯磨き習慣
成長途中の歯は虫歯になりやすいため、仕上げ磨きも続けてあげてください。
栄養バランスの良い食事
カルシウム・ビタミンD・たんぱく質は歯と骨の成長に欠かせません。
悪習慣のチェック
指しゃぶり・口呼吸・舌の癖は歯並びに影響します。気になる場合は早めにご相談ください。
「相談だけ」でも気軽にどうぞ!

お子さまの歯にも“身長”があり、成長のリズムを理解することは健康な歯並びを守るために重要です。乳歯も永久歯も、正しいタイミングと順序で生えることが、将来のかみ合わせや見た目に大きな影響を与えます。
不安なことや気になることがあれば、小児歯科でのチェックをおすすめします。定期的な検診と日々のケアで、お子さまの健康な歯の“身長”を一緒に守っていきましょう。

加藤歯科クリニック
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