赤ちゃんが自分の手を口に入れて噛んだり、おもちゃをガジガジしたりする姿を見て、「歯がかゆいのかな?」と感じたことはありませんか?
実際、乳歯が生えてくる前後には、赤ちゃんの歯ぐきにかゆみやムズムズ感が生じることがあります。これは成長の一環で、多くのお子さまに見られる自然な反応です。
今回は、小児歯科の視点から「歯がかゆい」という感覚の正体と、親御さまができるサポート方法について、分かりやすく解説いたします。
歯がかゆいって本当にあるの?

赤ちゃんは「歯がかゆい」と言葉では伝えられませんが、次のような行動は歯ぐきのかゆみや違和感のサインと考えられます。
✅手や指を口に入れて噛む
✅おもちゃや布をかじる
✅よだれが増える
✅不機嫌になりやすい
これは、乳歯が歯ぐきの中で少しずつ動くときに起こる刺激が原因です。大人でいう「かゆい」に近いムズムズ感を感じ、それを解消しようとして「かみかみ」する行動が増えるのです。
乳歯の生え始めと歯ぐきのかゆみ
乳歯は一般的に生後6か月頃から生え始め、3歳頃までに20本そろいます。
特に、最初の前歯が出てくる時期や、奥歯が生えてくる時期は歯ぐきへの刺激が強く、不快感やかゆみが目立ちやすい傾向があります。
ただし、このかゆみは一時的なもので、歯が表に出てしまえば自然に落ち着いていきます。
歯ぐきのかゆみに対して
親御さまができること

歯固めやかみかみおもちゃを活用
やわらかいシリコン製や木製の歯固めは、安全性が高く歯ぐきに優しいためおすすめです。冷蔵庫で軽く冷やすと、ひんやりとした刺激が加わり、さらにかゆみを和らげる効果があります。
清潔なタオルやガーゼを利用
濡らしたガーゼを清潔にして軽く噛ませることで、歯ぐきが適度に刺激され、落ち着くことがあります。
スキンシップで安心させる
不快感から泣いたりぐずったりすることもあります。抱っこや声かけで安心させてあげることも大切なサポートです。
注意が必要なケース
「歯がかゆいだけ」と思っていても、次のような場合は小児歯科の受診をおすすめします。
✅歯ぐきが大きく腫れている
✅出血が見られる
✅発熱や強い痛みを伴っている
✅噛み癖が強く、歯や口の粘膜を傷つけている
歯ぐきの炎症や虫歯の初期症状が隠れている場合もあるため、注意が必要です。
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赤ちゃんが「歯がかゆい」と感じるのは、乳歯が生える準備が進んでいるサインです。歯ぐきの中で歯が動くことでムズムズ感が生じ、指しゃぶりやおもちゃを噛む行動が増えるのです。
この時期は、安全なおもちゃや歯固めを用意し、親御さまが安心して見守ることが大切です。そして、不安な症状が見られる場合には、小児歯科での相談をおすすめします。
赤ちゃんの歯ぐきのかゆみは一時的なものですが、正しく理解してサポートしてあげることで、より快適に歯の成長を迎えることができます。

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