おやつは「第4の食事」
成長期の子どもにとって、おやつは「甘い楽しみ」だけでなく、栄養補給の一環です。小さなお子さんは一度にたくさん食べられないため、1日3食ではカロリーや栄養が不足してしまうことも。
そこで補助的に登場するのが「おやつ」です。
ただし選び方を間違えると、虫歯や肥満のリスクを高める要因にもなってしまいます。今回は、お子さんの歯を守りながら楽しめる、虫歯になりにくいおやつの選び方をご紹介します。
虫歯になりやすいおやつとは?

虫歯の原因は、糖分+時間+菌の3つの要素が揃ったときに発生します。
特に注意したいのは、**「だらだら食べ」「ネバネバ系」「甘い飲み物」**です。
虫歯リスクが高いおやつの例
- 飴やグミ、キャラメルなどの粘着性のあるお菓子
- スナック菓子やクラッカーなどのデンプン系おやつ(歯に残りやすい)
- ジュースやスポーツドリンクなどの甘い飲料(飲み続けると口内が酸性化)
- アイスやチョコなど、砂糖の多い加工菓子
これらは、口の中に長時間糖分が残りやすいため、虫歯菌が活発になりやすくなります。
虫歯になりにくいおやつの選び方
おやつを「歯に優しい」ものに変えるだけで、虫歯リスクは大きく下がります。
1. 糖分が少なく、唾液で流れやすいものを選ぶ
唾液には再石灰化作用があり、歯の表面を修復する力があります。
食べかすが口の中に残りにくいものは、虫歯になりにくいのです。
2. キシリトール入りのおやつを活用
キシリトールは虫歯菌のエサにならない天然甘味料です。
キシリトールガムやタブレットは、食後のおやつ代わりにおすすめです(ただし年齢制限に注意)。
3. 間食は時間と回数を決めて
「いつでも食べられる」状態にすると、口の中が常に酸性になり、虫歯のリスクが増大します。
おやつは1日1〜2回、時間を決めてあげるのが理想的です。
歯にやさしいおやつ例
食品名 | ポイント |
---|---|
チーズ・ヨーグルト | カルシウムが豊富で、歯の再石灰化をサポート |
ナッツ類(年齢に注意) | 糖分が少なく、噛む力のトレーニングにも |
果物(バナナ・リンゴなど) | 自然な甘みでビタミン補給にも◎ |
干し芋や焼き芋 | 食物繊維と自然な甘さが魅力。よく噛むことで唾液分泌促進 |
おにぎり・蒸しパン | 食事系おやつで満腹感も得られる |
無糖ヨーグルト+はちみつ少量(1歳以上) | 発酵食品+自然な甘みで消化にもやさしい |
おやつ後は、歯磨き or うがいを忘れずに
どんなに歯にやさしいおやつでも、食後のお口ケアが肝心です。食後はなるべく歯磨きを。難しい場合は水やお茶で口をゆすぐだけでも、虫歯予防につながります。
また、おやつの後はガムを噛む習慣もおすすめ。唾液が増え、口内環境を整えてくれます。(※キシリトールガムは4歳頃から)
お子さまの「おやつ習慣」を見直してみませんか?

おやつは「食育」の第一歩でもあります。「甘い=悪い」ではなく、選び方と食べ方で歯を守ることができるのです。加藤歯科クリニックでは、小児歯科専門の視点から、おやつ選びや食生活のアドバイスも行っております。「虫歯が心配」「子どものおやつを見直したい」など、お気軽にご相談ください。

加藤歯科クリニック
について

加藤歯科クリニックは中村橋の一般歯科・小児歯科です。お口まわりのどんな症状・悩みも診療します。「急な痛み」や「被せ物の脱離」など、今すぐ処置が必要な患者様を予約なしで受け入れています。お困りの方はお電話ください。