子どもがテレビやスマホを見ながら歯を磨いていて、10分や20分以上歯ブラシをくわえているお子さんに対して「一生懸命磨いてくれているからいいのかも」と思う一方で、「こんなに長く磨いて大丈夫?」と不安に思う親御さんも多いようです。
今回は、長時間の歯磨きが子どものお口に与える影響や、適切な歯磨きの時間・方法について解説します。
長時間歯磨きの意外なデメリット

「長く磨いている=良いこと」と思われがちですが、磨きすぎがトラブルの原因になることもあります。
- 歯ぐきがすり減る(歯肉退縮)
特に力を入れて磨いていると、やわらかい歯ぐきがダメージを受けて後退してしまうことがあります。 - 歯の表面を傷つける(エナメル質の摩耗)
歯ブラシの毛先が何度も同じ場所をこすると、歯の表面が少しずつ削れてしまいます。 - 生活リズムへの影響
ダラダラと長く磨いていると、寝る時間が遅くなったり、お風呂や宿題の時間を圧迫してしまうことも。
また、動画を見ながら・ゲームをしながらの「ながら磨き」は、実は磨けていないケースも多いため注意が必要です。
なぜ子どもは長時間磨いてしまうの?

歯磨きが楽しい・気をそらす手段になっている
テレビやゲームを見ていると夢中になって、歯磨きをしていることを忘れてしまうことも。
不安や完璧主義の傾向
「虫歯になりたくない」「しっかり磨かないと不安」と思ってしまうお子さんは、終わりのタイミングがわからず、長時間になってしまうことがあります。
ルールや基準がない
「いつまで磨けばいいか」を教わっていないと、子ども自身で時間を判断するのは難しいものです。
適切な歯磨き時間とポイント
目安は2〜3分程度
お口全体をまんべんなく磨けていれば、数分の歯磨きで十分です。時間よりも磨き残しがないかを重視しましょう。
仕上げ磨きで質をカバー
子どもが磨いた後は、保護者の方が仕上げ磨きを行ってあげましょう。「ここをもう少しこうやって磨くといいよ」と優しく伝えることで、子ども自身の磨き方も上達していきます。
ご家庭でできる対策

- タイマーや歯みがきソングを活用する
「2分間タイマー」や「歯磨きの歌」で、自然と時間を意識できるようにすると効果的です。 - 集中できる環境づくり
テレビやゲームは一旦おやすみ。歯磨きに集中できる環境で行いましょう。 - 磨きすぎが悪いことではないけれど、やりすぎには注意が必要と伝える
「一生懸命は素敵なこと。でも歯ぐきを守るために、時間もちょうどよくしようね」と伝えてあげてください。
歯みがきの悩みはお気軽にご相談ください
加藤歯科クリニックでは、お子さまの歯みがきやお口のケアに関するお悩みも、丁寧にお聞きします。「しっかり磨けているか不安」「歯磨きの時間が長すぎて心配」など、どんな小さなことでも大丈夫です。お気軽にご相談くださいね。

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