「生後4ヶ月でもう歯が…」と驚いたら
赤ちゃんの成長には個人差があるとはわかっていても、「生後4〜5か月で歯が生えてきた」と聞くと、「早すぎるのでは?」「なにか問題があるの?」と不安に感じる保護者の方もいらっしゃることでしょう。
実際のところ、**赤ちゃんの歯の生え始めには“かなりの個人差”**があります。本コラムでは、「歯が早く生えること」の意味や背景、注意すべき点について、小児歯科の視点から詳しくご紹介します。
平均は「6〜9か月」だが、3か月〜1歳過ぎも正常範囲内

最も一般的な乳歯の萌出(ほうしゅつ:歯が生えてくること)の時期は生後6〜9か月頃。この時期には、下の前歯(下顎中切歯)から生え始めるのが一般的です。
しかし、実際には…
- 3〜5か月で生えてくる子
- 1歳を過ぎてもまだ生えていない子
…とさまざまです。これらはすべて、発育の“個性”であり、基本的には心配いりません。
稀なケース:先天性歯について
生まれた時点ですでに歯が生えている場合、「先天性歯」と呼ばれます。1,000人に1人ほどの割合で見られます。多くはグラグラしていたり、形が未成熟なこともあるため、母乳育児に支障がある場合や、誤飲リスクがある場合は抜歯を検討することもあります。
歯が早く生える赤ちゃんの傾向とは?
歯の生え始めが早い赤ちゃんには、以下のような傾向が見られることがあります。
- 体格や発達がやや早め
- ご両親やきょうだいも早く生えていた(遺伝)
- 口まわりの刺激が多い(よだれ、指しゃぶり、口遊びが活発)
こうした特徴があるからといって、必ずしも「早く生える」とは限りませんが、歯の萌出のタイミングは“成長の一環”であり、体のペースに沿って進んでいる証拠と捉えると安心です。
早く歯が生えることのメリットと注意点

メリット:
- 成長が順調に進んでいる目安になる
- 早めに口腔ケアをスタートできる
- 食事のステップアップ(離乳食のかみ応え)に対応しやすい
注意点:
授乳・哺乳への影響
早期に歯が生えると、哺乳時に歯が当たって痛い、乳首を噛むなどのトラブルが起こることがあります。授乳のたびに痛がる様子がある場合は、哺乳スタイルや授乳時間の調整が必要になることもあります。
むし歯リスクへの備えを早めに
歯が見え始めたら、ガーゼで優しくふくなど、ケアを少しずつ始めましょう。特に夜の授乳後は、歯の表面に糖分が残りやすいため、むし歯リスクを下げるためにも寝る前のケア習慣が大切です。
歯並びの状態をよく観察
生え方が極端に傾いていたり、左右で非対称だったりする場合は、念のため歯科医院でのチェックがおすすめです。将来的な歯並びや噛み合わせに影響する可能性もあります。
赤ちゃんの歯を守るために、定期的な歯科チェックを

赤ちゃんの歯の生え始めは、ご家庭でのケアと同時に小児歯科でのサポートを受ける絶好のタイミングでもあります。加藤歯科クリニックでは、小児歯科に力を入れており、赤ちゃんの歯のチェック・フッ素塗布・育児中の疑問相談など、幅広く対応しております。
「うちの子、早すぎる?」「歯の形が気になる…」という時はお気軽にご相談ください
歯が早く生えること自体は心配する必要はありませんが、正しいケアを早めにスタートすることが、将来のお口の健康につながります。少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽に加藤歯科クリニックへご相談ください。

加藤歯科クリニック
について

加藤歯科クリニックは中村橋の一般歯科・小児歯科です。お口まわりのどんな症状・悩みも診療します。「急な痛み」や「被せ物の脱離」など、今すぐ処置が必要な患者様を予約なしで受け入れています。お困りの方はお電話ください。