子どもが転んだら
最初に取るべき行動
まずは落ち着いて止血する
まず最初に確認するべきは、出血の有無です。歯や口周りから出血している場合は、まず落ち着いて止血を行いましょう。ガーゼや清潔なタオルを使用して圧迫し、出血の具合を確認します。また、子どもが痛みを訴える場合は、その場所と程度を聞き取ることで症状を把握すると同時に、大きな外傷がないか慎重に観察しましょう。痛みを和らげるためには、冷湿布で頬を冷やすことも有効です。
歯の損傷状態別の対処法

歯の半分ほどが大きく欠けた場合
歯が半分ほど大きく欠けてしまった場合、欠けた部分が神経に達している可能性があります。放置すると痛みや感染のリスクが高まるため、早急に歯科医院を受診してください。大きく欠けた歯は、神経の処置を行い、その後、被せ物をすることが多いです。
歯が小さく欠けた場合
歯の角が少し欠けた場合など、欠け方が軽度であれば、すぐに受診する必要はほとんどありません。ただし、欠けた部分が鋭利になっていると口内を傷つける可能性があるため、注意が必要です。もし欠けた歯が手元にあれば、そのまま持参してください。小さな欠けであれば、機械で歯を磨いて形を整えるだけで済むこともありますが、基本的には歯に近い色の樹脂(コンポジットレジン)で修復します。
歯がずれた場合
ぶつけた衝撃で歯がずれてしまった場合、無理に歯を動かさないようにしましょう。歯の根や周囲の組織にダメージを与える恐れがあります。ずれた歯はそのまま保ち、早急に歯科医院で治療を受けましょう。歯を元の位置に戻し、両隣の歯と固定して経過を観察します。
歯がグラグラする場合
歯がグラグラしてしまった場合、放置すると歯根や周囲の組織にさらなる損傷が進行する可能性があるため、できるだけ早く歯科医院を受診してください。まずはレントゲン撮影を行い、歯の根や周囲の組織に損傷がないかを確認します。揺れている歯は、両隣の歯と固定して経過を観察します。通常は、1〜2週間の固定で回復することが多いです。
歯が抜けた場合
転倒などで歯が完全に抜けてしまった場合でも、条件が良ければ元の位置に戻せることがあります。歯の根(先端部分)には触れず、できるだけ早く(30分以内)に歯科医院を受診してください。
抜けた歯には砂や汚れが付いていることがありますが、それを水でこすり洗いしてしまうと歯の細胞が傷つき、歯を元の位置に戻すことが難しくなることがあります。そのため、水でこすり洗いはせず、牛乳に浸すか、口の中に入れて唾液に触れた状態でご持参ください。
まずは抜けた歯を元の位置に戻し、通常は1〜2ヶ月間固定して経過を見ます。歯を戻すことが難しい場合には、入れ歯やブリッジなどの処置を行います。
歯が黒く変色した場合
歯の神経を損傷すると、歯が黒く変色することがあります。これは、歯の内部で出血が発生し、その出血が象牙質に入り込んで黒っぽく見えるためです。歯の変色は外的な衝撃を受けた歯に多く見られますが、転倒や外傷の記憶がなくても、歯が変色したり、歯茎が腫れることがあります。痛みや腫れなどの自覚症状がなくても、神経の処置が必要な場合があるため、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
子どもが歯を損傷したら
なるべく早くご来院ください

お子さまが転んで歯を損傷した場合、時間が経つほど回復が難しくなることがあります。親御さまとしては、痛みや不安で心配が尽きないと思いますが、なるべく早くご来院いただくことで、適切な処置を迅速に行うことができます。お子さまの大切なお口の健康を守るためにも、どうぞご安心のうえ、お早めにご来院ください。

加藤歯科クリニック
について

加藤歯科クリニックは中村橋の一般歯科・小児歯科です。お口まわりのどんな症状・悩みも診療します。「急な痛み」や「被せ物の脱離」など、今すぐ処置が必要な患者様を予約なしで受け入れています。お困りの方はお電話ください。