乳歯の生え替わりは、子どもの成長過程で誰もが通る大切なステップです。通常、乳歯がぐらついた後は自然と抜け、永久歯がその下から生えてきます。しかし、「乳歯がぐらぐらしているのに、なかなか抜けない」とお悩みの保護者の方も少なくありません。今回は、そのようなケースでの注意点や対処法について詳しくご紹介します。
乳歯がぐらぐらするのに抜けない原因

乳歯は、永久歯が生えるスペースをつくるために自然と抜けていくものですが、次のような理由でスムーズに抜けないことがあります。
永久歯が正しい位置に生えていない
もっとも多い原因のひとつが、永久歯が本来の位置より内側や外側にズレて生えてきているケースです。これを「異所萌出(いしょほうしゅつ)」と呼びます。永久歯が乳歯の根をしっかり押せず、乳歯がぐらぐらのまま残ってしまうことがあります。
乳歯の根が残っている
本来、永久歯が近づくと乳歯の根は徐々に溶けていきます(歯根吸収)。しかしこの過程がうまく進まず、乳歯の根が一部残ったままだと、自然に抜けにくくなってしまいます。
歯ぐきがしっかり乳歯を支えている
個人差はありますが、歯ぐきの状態によっては、乳歯が最後までしっかり支えられてしまい、抜けにくくなることもあります。
無理に抜いてもいいの?
基本的には、乳歯は自然に抜けるのを待つのが理想です。ですが、次のような場合は歯科での抜歯を検討しましょう。
- 永久歯が乳歯の裏から生えてきていて、2列に並んでいる
- 乳歯のぐらつきがひどく、痛みがあったり食事に支障がある
- 半年以上ぐらぐらのままで動きが変わらない
無理にご自宅で抜こうとすると、根が完全に残っていたり、歯ぐきに傷をつけてしまったりするリスクもあります。特に、出血や痛みを伴う場合は、無理をせず歯科医院での処置をおすすめします。
歯科医院での処置はどんなことをするの

歯科医院では、以下のような流れで処置をおこないます。
- レントゲンで永久歯の位置を確認
永久歯がきちんと育っているか、位置がずれていないかを確認します。 - 必要に応じて乳歯を抜歯
痛みがないように、麻酔をしてから乳歯を抜きます。処置は短時間で終わることが多く、出血も最小限です。 - 後続の永久歯の経過を観察
乳歯が抜けたあと、永久歯が正しく生えてくるかを定期的にチェックします。
乳歯が抜けないとどうなるの?
乳歯がいつまでも残ってしまうと、永久歯の正しい位置への生え変わりを妨げ、歯並びが悪くなる可能性があります。また、乳歯と永久歯が両方存在している状態では、磨きにくくなり、むし歯や歯肉炎のリスクも高まります。
まとめ:迷ったら歯医者さんに相談を

乳歯がぐらぐらしていても抜けない場合、「そのまま待っていいのか」「受診すべきなのか」の判断は難しいもの。放置しておくと歯並びに影響することもあるため、心配なときは一度、歯科医院で相談することをおすすめします。
加藤歯科クリニックでは、小児歯科に力を入れており、生え変わり時期のチェックも丁寧におこなっています。「抜けない乳歯がある」「歯の生え変わりが心配」といったお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
加藤歯科クリニック
について
加藤歯科クリニックは中村橋の一般歯科・小児歯科です。お口まわりのどんな症状・悩みも診療します。「急な痛み」や「被せ物の脱離」など、今すぐ処置が必要な患者様を予約なしで受け入れています。お困りの方はお電話ください。
