みなさんは、「寝ている間に虫歯ができやすい」って聞いたことがありますか?実は、寝ている時間はお口の中にとって、とても虫歯ができやすい環境になってしまうんです。今回はその理由と、寝る前にできる予防方法について詳しくお話しします。
唾液の大切な役割

まずポイントは「唾液(つば)」です。唾液はただの水のように見えますが、実はお口の健康を守るとても大切な液体なんです。
唾液の主な役割は…
お口の中を洗い流すこと
食べかすや糖分を流してくれます。
酸を中和すること
虫歯の原因となる酸をやわらげて、歯を守ってくれます。
歯の修復を助けること
歯の表面から少し溶け出したカルシウムやリンを補って、歯を強くする働きもあります。
寝ている間は唾液がぐっと減る

寝ている間は体の動きが少なくなるため、唾液の分泌も大きく減ってしまいます。普段は口の中がサラサラしているのに、寝ている間は「乾いた砂漠」のようにカラカラの状態になってしまうのです。
唾液が減ると、口の中に残った糖分や食べかすが流れにくくなり、細菌のエサになってしまいます。
細菌が酸を作って歯を攻撃する

口の中にはたくさんの細菌がいますが、その中でも虫歯の原因になる細菌は、食べ物の糖分を使って「酸」を作り出します。この酸が歯の表面を溶かし始めることで、虫歯ができ始めるのです。
昼間は唾液が多いので酸を中和しやすいですが、寝ている間は唾液が少ないため酸が長く歯に触れてしまい、虫歯ができやすくなります。
口呼吸がさらにリスクを上げる
寝ているときに口が開いてしまう「口呼吸」をしていると、口の中の水分が蒸発しやすく、さらに乾燥が進みます。乾燥すると細菌が増えやすくなり、虫歯だけでなく口臭の原因にもなります。
睡眠中の虫歯リスクを下げるには

しっかり歯を磨く
特に夜の歯磨きは、食べかすや糖分をしっかり取り除くことが大切です。
フッ素入りの歯みがき粉を使う
フッ素は歯の表面を強くして、虫歯になりにくくする効果があります。
口呼吸の改善を心がける
寝ている間に口が開きやすい人は、鼻づまりを治したり、場合によっては歯医者に相談するとよいでしょう。
寝る前に糖分の多い飲み物やお菓子を控える
糖分は虫歯菌のエサになるので、寝る直前の摂取は避けましょう。
定期的に歯科検診を受けましょう

寝ている間は唾液が減り、口の中が乾燥して虫歯ができやすい環境になります。だからこそ、寝る前の丁寧な歯磨きやフッ素ケア、生活習慣の見直しがとても大切です。毎日の習慣を少し見直すだけで、虫歯のリスクをぐっと減らせます。
そして、セルフケアだけで安心せず、定期的に歯科検診を受けることも重要です。当院では、虫歯だけでなく、唾液の状態や口の中の細菌のバランスもチェックしながら、あなたに合った予防プランをご提案しています。ぜひ定期検診で健康な歯を守り、快適な毎日を過ごしましょう。

加藤歯科クリニック
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加藤歯科クリニックは中村橋の一般歯科・小児歯科です。お口まわりのどんな症状・悩みも診療します。「急な痛み」や「被せ物の脱離」など、今すぐ処置が必要な患者様を予約なしで受け入れています。お困りの方はお電話ください。