大人でもつらい「口内炎」。しみたり痛んだりするせいで食事が嫌になり、ついイライラしてしまうこともありますよね。そんな口内炎が子どもにできてしまうと、大人以上に我慢できず、不機嫌になったり元気がなくなったり…。
「なかなか治らない」「何度も繰り返してしまう」そんな子どもの口内炎の原因や治療法、家庭でできるケアについて詳しく解説します。
子どもの口内炎の主な原因

口内炎にはさまざまな原因があり、子どもの場合も例外ではありません。代表的なものを見ていきましょう。
口の中の傷・やけど
熱い食べ物によるやけどや、食事中にうっかり噛んでしまった傷、強く歯磨きしたときの刺激などが、口内炎のきっかけになります。矯正器具を使っている場合、装置が粘膜に当たって炎症が起こることもあります。
免疫力の低下やストレス
睡眠不足や不規則な生活、精神的なストレスなどが原因で免疫力が下がると、口の中の粘膜が荒れやすくなり、口内炎ができやすくなります。特に風邪や発熱のあとにできることが多く見られます。
感染(ウイルス・カビ)
ウイルスやカビが原因で起こることも。ヘルペスウイルスによる「ヘルペス性口内炎」や、「カンジダ」というカビが増えることで起こる「カンジダ性口内炎」など、感染が背景にある場合は症状も重く、発熱を伴うこともあります。
アレルギー
食べ物や薬、金属などに対するアレルギー反応が、口の中の炎症として現れる場合があります。花粉症と関連して、特定の果物を食べたときに起こる「口腔アレルギー症候群」に注意が必要です。
不衛生な口腔環境
歯磨き不足や虫歯、唾液の分泌量が少ないことなどで、細菌が繁殖しやすくなり、口内炎の原因となることもあります。
どんな種類の口内炎があるの?

口内炎にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴や治療法が異なります。
アフタ性口内炎(最も一般的)
小さくて白っぽい潰瘍ができ、周囲が赤くただれて痛みます。1~2週間で自然に治ることが多いですが、何度も繰り返す「再発性アフタ性口内炎」になることもあります。
ウイルス性口内炎(ヘルペス・ヘルパンギーナなど)
強い痛みと発熱を伴うことが多く、口の中や唇、喉に水ぶくれができるのが特徴です。夏に多い「ヘルパンギーナ」や「手足口病」もウイルスが原因です。
カタル性口内炎
口の中を強くこすったり火傷したり、虫歯が原因で粘膜が傷つき、炎症を起こしたもの。胃腸の不調と関連することもあります。
カンジダ性口内炎
免疫力が低下しているときに発症しやすく、口の中に白い苔のようなものが広がります。赤ちゃんや病気療養中の子どもに見られることが多いです。
アレルギー性口内炎
特定の食べ物や金属などへのアレルギー反応によって起こります。原因がはっきりしないまま繰り返す場合は、検査が必要です。
子どもに口内炎ができたら

子どもの口内炎は、小児歯科または小児科で診てもらうことができます。症状によって適切な治療が異なるため、以下を目安に受診を検討しましょう。
✓発熱や全身症状がある
→小児科へ
✓歯並びや口腔内の問題がありそう
→小児歯科へ
自宅でできるケア方法

口内炎を早く治すには、日常生活のケアも大切です。
口の中を清潔に保つ
丁寧な歯磨きと、うがいを習慣化させましょう。痛くて磨けないときは、柔らかい歯ブラシやうがい薬を活用しましょう。
水分補給
脱水や口の乾燥は口内炎を悪化させます。こまめに水を飲み、唾液の分泌を促すようにしましょう。
栄養バランスのよい食事
ビタミンB2、B6、Cなどを多く含む食品(緑黄色野菜、レバー、乳製品、バナナなど)を意識して摂取しましょう。
刺激物を避ける
スパイス、熱い飲食物、炭酸、しょうゆなどは炎症を刺激するので控えましょう。
つらい口内炎、無理せず相談を

子どもの口内炎は、軽いものからウイルスやアレルギーなどが原因の重いものまで、さまざまなタイプがあります。自然に治るケースもありますが、強い痛みや発熱を伴う場合、何度も繰り返す場合には、早めの受診をおすすめします。
当院では、原因に応じた治療はもちろん、再発を防ぐための生活習慣のアドバイスも行っています。お子さまの口の中に違和感があるときは、我慢させず、どうぞお気軽にご相談ください。

加藤歯科クリニック
について

加藤歯科クリニックは中村橋の一般歯科・小児歯科です。お口まわりのどんな症状・悩みも診療します。「急な痛み」や「被せ物の脱離」など、今すぐ処置が必要な患者様を予約なしで受け入れています。お困りの方はお電話ください。